双子の御曹司
まさか、軽く答えた事を、直ぐに後悔するとは思わなかった。

「僕、来週の金曜日誕生日なんだ! お姉さんも、たっちゃんと、誕生日パーティに来てくれる?」

まさかの、稔くんからのお誘いだった。
それも、彼と一緒にと言う。

一緒に!?

私は驚いて言葉が出てこない。

いやいや無理でしょ!?
いくら稔くんが、私を慕ってくれているとしても…

そこまでの付き合いじゃないし、
それに竜仁さんとは、まだお試しで…

それに……
彼にはちゃんと……

やんわりと断ろうとしたら稔くんに「お願い来て?」と懇願されてしまった。

私は、困って勝士さんに救いを求めるように視線を向ける。
だが、
「そうだね? 是非いらして下さい。」と勝士さんまでもが言う。

うそ!? 
勝士さんまで?…
どうしたらいいの…?

「あっでも、その日仕事が…」

仕事を理由に断ろうとしたら、勝士さんに遮られた。

「私も、その日は、仕事で遅くなるので、誕生日パーティは夜するつもりです。次の日幼稚園も休みですので多少遅くなっても大丈夫ですので?」

勝士さんはニコッと笑ってみせた。

まるで断ることは出来ないと言われている様だ。
この人って実は凄い策士??

「竜仁から連絡入れさせますね?」と言って帰って行った。

あれ?
稔君と勝士さんは誕生日パーティのお誘いをしに来ただけ?…




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