双子の御曹司
私は警備員さんに挨拶をして、通用口から出ると、壁に体を預け、電話をしている西園寺さんが居た。
あの子達が騒いでいたのは西園寺さんの事かぁと納得した。
「確かに、格好良いもんね?」と小さく呟く。
西園寺さんは私に気が付いて、にっこり笑うと電話を済ませ、ポケットに入れた。
私は近づき「お待たせしました」という。
西園寺さんは私の腰に軽く手を添えると
「さぁ行きましょう?」
と、車までエスコートして助手席のドアを開けてくれた。
「あの…この前と車が違いますよね?」
「この前は社用車だったので?」
目の前の車はシルバーのBMW、車のことはよく知らないけど、高いって事は分かる。
汚さないようにしないと…
こんな高級車なんて乗った事ないから緊張する…
あの人も乗せたんだよね?…
西園寺さんは運転席に乗り込むと、エンジンをかけゆっくり発進させた。
私は走りだした窓の外を眺めている。
窓の外は、街路灯が点き始めた路が流れていく。
「僕を知ってほしいと言っときながら、連絡出来なくてすみません。ここ1ヶ月ほど仕事が忙しくて休みが取れなかったものですから?」
あの人とデートしてたのに…?
運転してる西園寺さんを、横目で見ると前を向いたまま申し訳無さそうな顔をしている。
「お忙しいのに、私なんかにかまってて良いんですか?」
あの人はいいの? と、言いたくなる気持ちを抑え膝の上で手を握りしめた。
「仕事の方は、区切りがつきましたので?」
「そうですか。」
私は素っ気なく言う。
「どうかしましたか?」
「いいえ。」
「何か怒ってます?」
「怒ってません!」
私は、思わず声を荒げてしまった。
自分でも驚くほど大きな声だった。
あの子達が騒いでいたのは西園寺さんの事かぁと納得した。
「確かに、格好良いもんね?」と小さく呟く。
西園寺さんは私に気が付いて、にっこり笑うと電話を済ませ、ポケットに入れた。
私は近づき「お待たせしました」という。
西園寺さんは私の腰に軽く手を添えると
「さぁ行きましょう?」
と、車までエスコートして助手席のドアを開けてくれた。
「あの…この前と車が違いますよね?」
「この前は社用車だったので?」
目の前の車はシルバーのBMW、車のことはよく知らないけど、高いって事は分かる。
汚さないようにしないと…
こんな高級車なんて乗った事ないから緊張する…
あの人も乗せたんだよね?…
西園寺さんは運転席に乗り込むと、エンジンをかけゆっくり発進させた。
私は走りだした窓の外を眺めている。
窓の外は、街路灯が点き始めた路が流れていく。
「僕を知ってほしいと言っときながら、連絡出来なくてすみません。ここ1ヶ月ほど仕事が忙しくて休みが取れなかったものですから?」
あの人とデートしてたのに…?
運転してる西園寺さんを、横目で見ると前を向いたまま申し訳無さそうな顔をしている。
「お忙しいのに、私なんかにかまってて良いんですか?」
あの人はいいの? と、言いたくなる気持ちを抑え膝の上で手を握りしめた。
「仕事の方は、区切りがつきましたので?」
「そうですか。」
私は素っ気なく言う。
「どうかしましたか?」
「いいえ。」
「何か怒ってます?」
「怒ってません!」
私は、思わず声を荒げてしまった。
自分でも驚くほど大きな声だった。