計画的俺様上司の機密事項
今日はホワイトソースで煮込んだロールキャベツと野菜とツナのサラダにコンソメスープ、十六穀米だ。


「今日はそういう気分なので作ってみた」


「え?」


「ロールキャベツは、あなどれないな」


といって、シンちゃんはナイフとフォークできれいに切って食べている。


「こんなに見た目がやさしいのに、肉がたっぷり入ってるんだよな」


といいながらシンちゃんは食べ続けている。


「気をつけろよ、夏穂。見た目がやさしいやつに惑わされるなってこと。まあ、お前なら大丈夫か」


「シンちゃん、何いってるの? さっきから」


「こっちの話」


変なの、と思いつつ、わたしもロールキャベツを食べる。

濃厚なホワイトソースと絡まったキャベツと中のお肉の味がぴったり重なって口の中がとろけそうになった。


「そんな人、わたしの周りにいるのかな」


「夏穂は色気よりも食い気のほうが勝つから大丈夫って知ってる」


「何よ、それ」


わたしがむくれるとシンちゃんはその顔やめろよ、と笑っていた。
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