計画的俺様上司の機密事項
「僕に対抗しようっていうのがそもそも間違ってるんじゃないかな」
「間違いだなんて。断言しないでよ」
「僕とならうまく付き合えるよ。付き合ってきた人たち、みんな悔しそうな顔してたから。別れたくないってね。後悔しちゃうぐらい僕のこと好きになっちゃうかもね」
そうやって今までの彼女を懐柔してきたのかと思うと、気分が悪くなる。
それに乗る元彼女も元彼女だ。
こんなさわやかな仮面をかぶった下品な男にくっついていくんだから。
「僕が教育してあげようか」
「教育って」
「僕になつくように、あらゆる手段を使うよ。有沢さんが『野上くんしかいらない』って思わせるように」
ぐいっと手首をとると、本棚と本棚の間に連れ込まれ、間の壁にわたしの背中をぐいっと押し付けた。
野上くんは逃げられないように両手をわたしの体の両脇に両手を置き、ぴたりと自身の体を重ねてきた。
両手で体をぐいぐいと押そうとしても野上くんが体を密着してうまく動かせない。
「僕なら有沢さんを幸せにしてみせるよ。なんだったら、結城部長をおろして二人で新しい部署を立ち上げるってどうかな。そうすれば誰にも邪魔はできない」
野上くんの唇が近づいてくる。
「いや、やめて。野上くん!」
首を左右に振り、キスできないようにしようとしたけれど、大きな手で支えられた。
「ダメだよ、有沢さん。僕の話をちゃんと聞かないと。好きだっていうまでやめないよ」
唇が重なりそうになる。それでもわたしは抵抗し続けた。
「そんなに大きな声を張り上げたってこんなところに来る人なんていないよ。有沢さんがいいなら、そういう声をあげさせてあげてもいいよ」
野上くんは壁についていた手をおろし、わたしのスカートの裾をつかもうとした。
「間違いだなんて。断言しないでよ」
「僕とならうまく付き合えるよ。付き合ってきた人たち、みんな悔しそうな顔してたから。別れたくないってね。後悔しちゃうぐらい僕のこと好きになっちゃうかもね」
そうやって今までの彼女を懐柔してきたのかと思うと、気分が悪くなる。
それに乗る元彼女も元彼女だ。
こんなさわやかな仮面をかぶった下品な男にくっついていくんだから。
「僕が教育してあげようか」
「教育って」
「僕になつくように、あらゆる手段を使うよ。有沢さんが『野上くんしかいらない』って思わせるように」
ぐいっと手首をとると、本棚と本棚の間に連れ込まれ、間の壁にわたしの背中をぐいっと押し付けた。
野上くんは逃げられないように両手をわたしの体の両脇に両手を置き、ぴたりと自身の体を重ねてきた。
両手で体をぐいぐいと押そうとしても野上くんが体を密着してうまく動かせない。
「僕なら有沢さんを幸せにしてみせるよ。なんだったら、結城部長をおろして二人で新しい部署を立ち上げるってどうかな。そうすれば誰にも邪魔はできない」
野上くんの唇が近づいてくる。
「いや、やめて。野上くん!」
首を左右に振り、キスできないようにしようとしたけれど、大きな手で支えられた。
「ダメだよ、有沢さん。僕の話をちゃんと聞かないと。好きだっていうまでやめないよ」
唇が重なりそうになる。それでもわたしは抵抗し続けた。
「そんなに大きな声を張り上げたってこんなところに来る人なんていないよ。有沢さんがいいなら、そういう声をあげさせてあげてもいいよ」
野上くんは壁についていた手をおろし、わたしのスカートの裾をつかもうとした。