計画的俺様上司の機密事項
次の日、いつものようにシンちゃんに起こされる。
寝ぼけながら、居間にあるテレビをつけ、情報番組にチャンネルを合わせると、クリスマスの曲が流れ、今日間に合うクリスマスデートの特集がやっていた。
普段と変わりない金曜日だけど、特別な夜になるのかと思うと、仕事に集中できるか心配になった。
朝ごはんを食べながらちらりとシンちゃんをみると、遜色ない雰囲気に自分ばかりが浮ついているようで気恥ずかしくなった。
ただ、野上くんに会うのは正直怖かった。
それでもシンちゃんは堂々としていればいいといって、一緒に出勤してくれた。
野上くんは、ふさぎ込んでいるのかな、と思ったけれど、昨日のことはなかったように、普段通りわたしに声をかけてきた。
「結城部長と別れたくなったら相談して。いつでも僕が相手するから」
と小声で野上くんがいうと、シンちゃんは耳をそばだてていたのか、
「夏穂はオレのこと、大好きだっていってたんで、その話は無効!」
と部屋中に響くようにシンちゃんがいうと、冗談ですよ、冗談、といって仕事に戻っていった。
渡瀬先輩から内線をもらい、下へ向かう。
「黙っててごめんな。部長の指示もあるけど、やっぱり有沢を助けたかったし」
「いい後輩を持ててありがたいって思ってたの。協力させてもらった」
「渡瀬先輩、真鍋先輩、いろいろとありがとうございました」
丁寧に感謝を述べると、渡瀬先輩がわたしの腕を肘でこづいてきた。
「で、いつ結婚すんの? 部長と」
「えっ」
「結城部長ノリノリで話してたよ」
目をらんらんと輝かせながら真鍋先輩がわたしに詰め寄ってくる。
「そ、それはまたいつか」
「ったく、はぐらかして、有沢さんったら」
「しばらくは有沢と部長のラブラブを見せつけられるのかあ。はいはい、ごちそうさまです」
そう渡瀬先輩はまるく納めて、わたしも先輩たちも顔を見合わせて笑った。
寝ぼけながら、居間にあるテレビをつけ、情報番組にチャンネルを合わせると、クリスマスの曲が流れ、今日間に合うクリスマスデートの特集がやっていた。
普段と変わりない金曜日だけど、特別な夜になるのかと思うと、仕事に集中できるか心配になった。
朝ごはんを食べながらちらりとシンちゃんをみると、遜色ない雰囲気に自分ばかりが浮ついているようで気恥ずかしくなった。
ただ、野上くんに会うのは正直怖かった。
それでもシンちゃんは堂々としていればいいといって、一緒に出勤してくれた。
野上くんは、ふさぎ込んでいるのかな、と思ったけれど、昨日のことはなかったように、普段通りわたしに声をかけてきた。
「結城部長と別れたくなったら相談して。いつでも僕が相手するから」
と小声で野上くんがいうと、シンちゃんは耳をそばだてていたのか、
「夏穂はオレのこと、大好きだっていってたんで、その話は無効!」
と部屋中に響くようにシンちゃんがいうと、冗談ですよ、冗談、といって仕事に戻っていった。
渡瀬先輩から内線をもらい、下へ向かう。
「黙っててごめんな。部長の指示もあるけど、やっぱり有沢を助けたかったし」
「いい後輩を持ててありがたいって思ってたの。協力させてもらった」
「渡瀬先輩、真鍋先輩、いろいろとありがとうございました」
丁寧に感謝を述べると、渡瀬先輩がわたしの腕を肘でこづいてきた。
「で、いつ結婚すんの? 部長と」
「えっ」
「結城部長ノリノリで話してたよ」
目をらんらんと輝かせながら真鍋先輩がわたしに詰め寄ってくる。
「そ、それはまたいつか」
「ったく、はぐらかして、有沢さんったら」
「しばらくは有沢と部長のラブラブを見せつけられるのかあ。はいはい、ごちそうさまです」
そう渡瀬先輩はまるく納めて、わたしも先輩たちも顔を見合わせて笑った。