【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
来てくれたこと、すごく嬉しい。
本当は抱きつきたいくらい、安心しちゃった。
─── だけど。
綾世に心配かけるのは、いやだ。
「雷苦手って、ジョークだよジョーク!
ほら、見ての通り元気満々だよ!?
まったく、綾世ったら大げさなんだからーっ!」
無理矢理笑顔を作って、綾世に向ける。
そんな私に目を丸くしていた綾世が、ふっと無表情になったかと思うと
玄関から上がり、部屋の隅に座り込む私の前にしゃがみ込んだ。
「そんな簡単な嘘に騙されるほど、俺バカじゃないんだけど。
泣いてるし、笑顔引きつってる。
双葉、嘘つくのヘタすぎ」
「えっ…」
心臓がドキンと跳ねる。
私…そんなに笑えてなかった?