【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?


「なんでそんなミエミエの嘘つくんだよ」




綾世の言葉に思わず俯く私。




「だって……笑ってなきゃ。

みんなに心配かけちゃうもん」




「どんなに泣きたくたってかよ」




「え…?」




─── 昔から笑ってた。




パパとママのお葬式も。




おじさんとおばさんに赤ちゃんが産まれることになって、私の居場所がどんどん無くなっていった時も。




辛い時は、涙じゃなくて笑顔でいた。




だって、私が悲しい顔をしていたら、周りだってつられて悲しい気持ちになっちゃうでしょ?




私がみんなを元気づけなきゃいけないから。




笑え。


笑え。


笑え。




そう自分に言い聞かせて、悲しい気持ちを封印してた。


< 107 / 378 >

この作品をシェア

pagetop