【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
「なんでそんなミエミエの嘘つくんだよ」
綾世の言葉に思わず俯く私。
「だって……笑ってなきゃ。
みんなに心配かけちゃうもん」
「どんなに泣きたくたってかよ」
「え…?」
─── 昔から笑ってた。
パパとママのお葬式も。
おじさんとおばさんに赤ちゃんが産まれることになって、私の居場所がどんどん無くなっていった時も。
辛い時は、涙じゃなくて笑顔でいた。
だって、私が悲しい顔をしていたら、周りだってつられて悲しい気持ちになっちゃうでしょ?
私がみんなを元気づけなきゃいけないから。
笑え。
笑え。
笑え。
そう自分に言い聞かせて、悲しい気持ちを封印してた。