【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
ずっと閉まっていた本音がぽろっと口を突いて出たかと思うと、
「よく言えました」
綾世がそう言って、柔らかくそっと微笑んだ。
「……っ」
綾世を見上げた私の頭の上に、ファサッと温かいものが降ってきた。
それは綾世のブレザーで、気づけば頭を引き寄せられ、ブレザーの上から耳を塞がれていた。
「え…?」
「こーしてれば雷の音聞こえないでしょ」
「綾、世……」
ずっと聞こえていた雷の音が遮られて、綾世の声だけが耳に届く。