【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
「……」
虚をつかれたように目を見開く綾世に、私は駆け寄った。
「私に口滑らせてくれてありがとう!
綾世の気持ち、またひとつ知れた!」
すると綾世の目元が少し弛んで、小さく微笑んだ。
「双葉って犬みたいだよね」
「へっ…?」
い、犬っ?
それって褒められてるっ!?
あっ、もしかして!
チワワみたいに目がクリクリして可愛いとか!?
「キャンキャンうるさくて、尻尾ブンブン振り回してる感じが」
ちーーん。
今、うるさいってさらっと言われた気が…。