【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
今すぐにこの状況から脱しようと綾世の方を振り返った瞬間、綾世の足と私の足がもつれ合い、
─── や、やばいっ!
ドサッとふたりで地面に倒れた。
気づけば、綾世を押し倒す体勢になっていて。
「ご、ごめ…っ」
そう言いながら身体の下に目を向けた私は、綾世とのあまりの近さに心臓がドクドクと暴れ出し、言葉を無くした。
どうしよう……。
胸が熱い……。
「おい退…「綾世」
転んでイラッとしていた綾世が、私の目と交わり何かを感じたかのように押し黙り、真面目な瞳に変わる。
だけど、綾世の瞳はひどく冷静で、私と同じようには揺らいでくれない。
ねぇ、綾世……
私のこと、好きになって……。
「綾世、好き……」