【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
「私、やっていけるかな……」
心愛さま、心愛さま。
なかなかの崖っぷちな私のことを、救ってくださいませ……。
お授けを乞うように見上げると、顎に白くて細い人差し指を当て、うーんと考え込む心愛。
すると、斜め上を向いていた心愛の黒目が、何かを閃いたかのように、ぱっと私を捉えた。
「でも、お隣さんってことは、一気に距離が近づくってことでしょ?
三崎くんの意外な一面とか見つけられるんじゃないかなぁ!」
「意外な一面?」
「うんっ。
三崎くんの良いところを、ひとつでも見つければいいんだよ!
そしたら嫌悪感も和らぐかも!」
「なるほどぉ〜」
心愛の笑顔が可愛すぎて、思わずにやけたながら、うんうんと頷いちゃう私。
……って!
そもそも、三崎綾世に良いところなんてあるのかな。
まずそこからが謎だよっ!