【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
「っていうのは冗談で、」
冗談かいっ!
「実はさっきの話聞いてたんだよね」
さっきまでとは打って変わって、真面目で静かなその声に、私は俯いた。
そう、だったんだ…。
さっきのりのっちとの会話を思い出し、胸の中がまたモヤモヤに覆われる。
「双葉ちゃん、あのクール王子のことが好きなんだ?」
東城くんの言葉に、私は頷いた。
「好き。 好きなの」
これがやっぱり、本当の気持ち。
「だけど、綾世は恋なんてしないって…。
私、好きでいていいのかな…」