【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
目の前を歩いていく、賑やかな声がなんだか余計に辛くて。
サプライズ、できなかった…。
綾世の誕生日なのに…。
私、失敗ばっかりだ…。
じわっと熱いものが目の奥に込み上げてきて、ぎゅっと目をつむった時だった。
ふわっと甘い香りが鼻を掠めたかと思うと、温かい何かに包まれていて。
「えっ?」
「バカ双葉、これ掛けてろ」
「綾、世…」
綾世が着ていた服を私に掛けてくれていて。