【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
自分の住む階まで上がった時、私は自分の部屋の前に立つ人影を見つけた。
あのかっこよすぎる立ち姿は……
綾世!?
もしかして、ずっとそこで待ってくれてたの?
こんなに寒いのに!
慌てて一目散に駆け出し、薄暗い中で自分の部屋の鍵を開ける。
「綾世、寒かったよねっ。
今開けるから、入って!」
玄関の明かりをつけた時だった。
ぐいっと腕を掴まれ、綾世の方へ身体を向けさせられたのは。
「えっ?」
そこでやっとちゃんと見た綾世の顔からは、怒りの色が見えて。
なんで怒ってるの…?
「綾世…?」
戸惑いつつ声を上げた時、綾世の後ろでドアがゆっくりと閉まるのが見えた ─── 。