【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
息を切らして走ってきてくれて、焦った顔で心配してくれた、そのことが不謹慎かもしれないけど、とっても嬉しくて。
そんな綾世の姿を噛みしめてあると、
「っていうか」
と突然、私の頭にチョップが飛んできた。
えっ、あれっ?
なんでチョップ?
さっきまでのいい感じの雰囲気はっ?
訳が分からず顔を上げると、そこにはさっきまでと一転、怒り心頭に発した綾世がいて。
「俺のこと好きなくせに違う男とふたりっきりになってんじゃねーよ」
綾世の言葉に、ビクッと身体が凍りつく。
す、好きって……。
「…へっ、な、なんでそれをっ」
「さっき散々そう怒鳴ってたじゃん」
「あ……」
めくるめく、私の逆ギレ……。
『いつだって私の一方的な想いばっかりで、綾世は同じ気持ちになってくれない!
なのに、私の綾世への気持ちは変わってくれないの!』