【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
「ご褒美って何がいいの?」
「プリンッ!」
プリン食べたいです、綾世さまーっ!
祈るような目で見上げると、綾世は腰に手を当て、私を見つめてくる。
「それがあれば、本当に頑張れんの?」
「はいっ!」
プリンさえあれば、この榛野双葉、全力で勉強しますっ!
すると、私の威勢に負けたのか、綾世の顔から鬼が消え、はーっと溜め息をひとつついた。
「しょうがないから買ってきてやるよ」
「ほ、ほんとっ!?
わーいわーいっ!」
バンザイして喜んでいると、ドンッとすごい勢いで机が叩かれ、ひいっと恐怖に縮こまる私。
見上げると、綾世がまた鬼の形相でこちらを睨んでいて。
も、もう怖いってばーっ…!
「俺がいない間、くれぐれもサボるなよ。
分かったな?」
「は、はい……っ」