【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?






「ただいま」




そんな声が聞こえると、私はガバッと立ち上がり、玄関へと全力で駆け出した。




「綾世、おかえりーっ!」




「何、そんなニヤニヤして」




ビニール袋を持った綾世に、私は満面の笑みでバッと持っていたテキストを見せた。




「見てっ! できたーっ!」




綾世は私の手からテキストを受け取ると、視線をテキストの上に落とした。




綾世の教え方は、ガミガミ怒りながらも丁寧で分かりやすかったから、コツ掴めた気がする!




どうか全問正解していますように!




顔の前で手と手を合わせ、ぎゅーっと目をつむって祈っていると


「双葉」


私の名前を呼ぶ声が聞こえ顔を上げると、綾世がふっと微笑んだ。




「合ってるよ、全問正解」




「やった〜〜〜っ!!!!

はなまるだ〜〜〜っ!」




嬉しすぎて、ぴょんぴょん飛び跳ねちゃうよーっ!


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