【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
「怒ってる感じとかなかったの?
美桜香ちゃんに対して」
「あっ! それならあった!
なんで綾世はみおみおに怒ってたの?
みおみお、何か悪いことでもしちゃったの?」
すると、りのっちはお箸をテーブルに置き、私の目を真っ直ぐに見つめた。
「知りたい?」
「うん…知りたい」
綾世とみおみおのこと ─── 私が知らない2人のことを知るのは、やっぱり怖い。
でもきっと、聞かなきゃダメだもん。
私も真っ直ぐにりのっちを見つめ返すと、その覚悟を受け止めたように、りのっちは真剣な顔でぽつりぽつりと話し出した。
「綾世と美桜香ちゃんは、まぁ小学校からの幼なじみっていうのかな。
あっちからのアプローチもあって、中3になって付き合い始めたんだよね。
美桜香ちゃんは学校一の美女で才色兼備で、お似合いのカップルだったよ。
だけど高一になった春、突然別れることになったんだ」
「え…?」