【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
このテディベアを私が欲しがっていたのを知っているのは、綾世だけ。
あの日、全然テディベアになんか興味示してなかったくせに。
なのに……わざわざ買いに行ってくれたんだ。
私のために……。
綾世はいっつもそうだ……。
テディベアを抱きしめると、綾世との思い出が頭の中を走馬灯のように駆け巡る。
ひどい言葉を投げかけつつも、不良から助けてくれた綾世。
足を怪我した私をおぶって帰ってくれた綾世。
雷の日、ずっとそばにいてくれた綾世。
デートで洋服が破れた時、服を掛けてくれた綾世。
同窓会に行った私を迎えに来てくれた綾世。
スキー合宿中倒れた私を運んでくれて、夜会いに来てくれた綾世。
いつだって、綾世は優しかった。
そんな綾世だから、好きになったんだよ。