【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?


…………ん?




今、私の名前が呼ばれた気がしたけど……。




本能的に東城くんの方へ目を向けると、東城くんがこっちに向かってキラキラスマイルを浮かべていて。




「じゃあ、もうひとりの図書委員は榛野で決定な」




「え、えっ!?」




ちょ、ちょ、ちょっと待って! 先生っ!!




何すべて終わったみたいに、教室から出て行こうとしてるのっ!




私は、はい、なんて言ってな……




「よろしくね、榛野さん♡」




「う…うぅっ…」




東城くんのスマイルには、有無を言わさない圧があって。




助けを求めるように綾世の方に目を向けると、綾世はこっちを振り返って呆れたような目で見ていた。




そして


〝ばーーか〟


と声を出さず、口を動かす。


< 55 / 378 >

この作品をシェア

pagetop