【完】お隣さんは最凶クール悪魔!?
すごいなぁ〜!
まだ入学してから数週間しか経ってないのに、もう告白されてるなんて!
さっすが、〝王子〟!
なんて感心していると、弱々しい女の子の声が聞こえて来た。
『……あの、良かったら、わ、私の彼氏になってくれませんか?』
『無理』
……っ!?
食い気味に、でもすごく涼しげに発せられた言葉に、思わず飛び出そうになった目ん玉で壁の向こう側を覗き見た。
そこから見えるのは、スラッとした男子の後ろ姿。
黒い髪に、白い肌。
それは、間違いなく三崎くん。
……えっ?
さっきの食い気味の〝無理〟って、三崎くんが言ったの?
しかも、すごく毒づいた言い方だった気が……。