そこに飛んできたのは

       一匹のアゲハ蝶。


        蝶は光を纏い

      幼馴染の肩に降り立った。


       木影の鮮やかさが

     一人と一匹を包み込みむ。


      つい見惚れてしまう。


   一つの作品のように本当に絵になる。


  こんなにも穏やかな気分は久しぶりだ。


    この時僕はカレーのことなんて

      すっかり忘れていた。


アゲハが羽を揺らすと幼馴染が不服な顔で

      うっすら目を開けた。


      それと同時にアゲハは

      飛び立ってしまった。


   もう少し眺めていたかったが残念だ。


    幼馴染はゆっくり起き上がり

      大きな伸びをする。



        「おはよう」



       僕がそう声をかけると

    優しい笑顔で

        「おはよ」と返す。


    僕は幼馴染の寝顔も好きだが

       笑顔も大好きだ。


    なんだか矛盾しているだろうか。


         いいや

    幼馴染は大切な人なのだから

      全ての表情が好きでも

      おかしくないはずだ。



         そう僕は

      幼馴染に恋をしている。



        魅力的な彼女に

      恋心を抱いているのだ。


     まあ、片思いであることには

       違いないんだけど。


    「カレーできてるよ。おいで。」


      僕は幼馴染の手を取った。



   その時繋いだ手から伝わった鼓動が


    僕のものだけではなかったことは


      また次の時にでも*。:°ஐ*

< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

彼の秘密

総文字数/1,194

恋愛(学園)2ページ

表紙を見る
小さな

総文字数/1,019

ノンフィクション・実話2ページ

表紙を見る
塩対応

総文字数/1,174

恋愛(純愛)2ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop