オフィスのくすり
「えーっ!?
こんな顔、別れた男に送りつけて。
最終的にこの顔が自分のイメージとして残ったら厭じゃない~っ」
「そういうことも考えられなくなってるんですよ、きっと。
っていうか、もしかしてーー」
と和泉は嫌っている風だった井上に近づき、その手にある、今、新たに送られてきたFAXを見る。
女の姿は、もう顔も見えないくらい巨大化していた。
「これを最後に殺そうとでもしてるんじゃ……」
「なるほど。
私を殺しかけた人間に言われると説得力あるわね」
と呟くと、
「……と、止めなくていいんですかね?」
と和泉は訊いてくる。
「大丈夫だろう。
まあ、わからんが」
曖昧だなあ、と思っていると、井上は言った。
「たぶん、その計画は失敗するよ。
まあ、見ててみろ」
FAXはそこで途切れた。
こんな顔、別れた男に送りつけて。
最終的にこの顔が自分のイメージとして残ったら厭じゃない~っ」
「そういうことも考えられなくなってるんですよ、きっと。
っていうか、もしかしてーー」
と和泉は嫌っている風だった井上に近づき、その手にある、今、新たに送られてきたFAXを見る。
女の姿は、もう顔も見えないくらい巨大化していた。
「これを最後に殺そうとでもしてるんじゃ……」
「なるほど。
私を殺しかけた人間に言われると説得力あるわね」
と呟くと、
「……と、止めなくていいんですかね?」
と和泉は訊いてくる。
「大丈夫だろう。
まあ、わからんが」
曖昧だなあ、と思っていると、井上は言った。
「たぶん、その計画は失敗するよ。
まあ、見ててみろ」
FAXはそこで途切れた。