隣のキミに恋した場合。~幼なじみの甘い誘惑~
だって本当に見分け方なんてないから、答えようがない。
困って一煌に助けを求めるために目線で促すと、面倒臭いという顔をされる。
そこをお願いと手を合わせると、仕方ないといった感じでフォローしてくれる。
「杉崎さんのそのお茶目な思考は可愛いと思うけど、小さい頃から一緒にいるから自然と身についたっていうか。
まぁ、なんて言うの? 癖みたいなもんじゃない?」
本当に一煌って私以外の女の子には言い方も優しいよね。
私なんて小さい頃に可愛いって言われたきりで、大きくなってからは言われた記憶ない。
一聖は未だに可愛いって言ってくれるけど。
「そうなんだぁ。やっぱり凄い能力ってことだね!」
結局はそこに落ち着くんだね。
いつも真子ちゃんに聞かれるんだけど、その度に答えに困る。
「何だか楽しそうな話してるね」
クラスの男子と話をしていた一聖が私たちのところにやってきた。
「一聖君……おはよう」
「真子ちゃん、おはよう」
真子ちゃんも一聖もニコニコして、この2人が揃うとその場の雰囲気が柔らかくなる。