隣のキミに恋した場合。~幼なじみの甘い誘惑~
そう一煌が言ったのが耳に入る。
「どういう意味?」
「……何でもない。とにかく、俺は協力なんてしないから。
一聖と付き合いたいなら自分でどうにかしろよ」
「そんな言い方しなくてもいいじゃない」
一煌が協力してくれないことは相談する前からわかってたことなのに、いざ目の前で言われるとなんでこんなにショックなんだろう。
「もうこの話は終わり」
この話はこれ以上したくない。
そう私には聞こえた。
「なんでそんな言い方するの。私はただ一煌に……」
協力してほしかったんじゃない。
相談しても無駄だってわかっていたけど、ずっと近くにいたからただ応援してほしかっただけなのに。
「頑張れ」ってそれだけでもよかった。
一煌どうしてこんなに変わっちゃったの?
「だからこの話は終わりだって言っただろ。
いい加減にしないとマジで怒るから」
怒るって言いながらもう不機嫌じゃない。
立ち上がると一煌は黙って部屋を出て行った。