大好きだよ、今も。
放課後。

「鈴木、ちょっといいか?」

鈴木は、少し行きたくなさそうな顔をしたが、ついてきてくれた。

屋上につく。

「なぁ、柚花に何があった?」

鈴木は頭を横に振る。

「なんだよ、知ってんのか?」

また頭を横に振る。

「なんとか言えよ!」

すると鈴木はすごく小さな声で喋った。

「…わたしだってまだ信じられないよ」

なんのことだ?

引っ越し?

浮気疑惑?

慎重に聞く。

「何のこと?」

「柚花の病気のことだよ…

余命3カ月」

自分で言って、鈴木は自分の口を押さえた。

柚花から口止めされたんだろう。

「ありがとな、鈴木。

ちょっと行ってくる。」

鈴木が止めたのが聞こえたが、俺は走った。


< 107 / 176 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop