大好きだよ、今も。
優斗side
柚花のお見舞いに行った。

廊下で見かけた。

「柚花元気か…

って柚花!?」

柚花が倒れた。

すぐに看護師が集まってきて、柚花を運んで行った。

え?

まだ余命は1か月以上あるのに…?

しばらくその場で立ち尽くしていた。

「おにぃちゃん?」

そこに立っていた男の子の声で我に帰った。

見たことない男の子。

不安そうな顔だった。

「おねぇちゃん、死んじゃうの?」

柚花のこと知ってるのか?

「なんで柚花…じゃなくておねぇちゃんのこと知ってるの?」

「だって、前に絵本を読んでもらったから!」

そうか、柚花ならありえる。

「大丈夫。おねぇちゃんは死なないよ」

そう言うと安心して、どこかへ走って行った。
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