大好きだよ、今も。
夜。

優斗くんたちの帰った病室で、ひとり考えていた。

これからのこと。

優斗くんとのこと。

わたしが考えなければいけないことはたくさんあった。

それにこの身体じゃ、満足にデートもできない。

動かない足をそっとなでた。

現実を思い知らされる。

わたし、もうすぐ死ぬんだ。

実感がわかなくて、信じられなくて。

出てこなかった涙が壊れたように溢れ出す。

ねぇ、神様。

お願いだから、お願いだから、まだわたしを連れていかないで。
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