大好きだよ、今も。
映画は確かに面白かった。

が、頭の中は柚花のことばかり。

全然集中できなかった。

大智は途中から爆睡してるし。

「これからどこ行く?」

柚花のこともあるだろうし、もう帰ろうとしたとき。

電話がなった。


柚花のお母さんからだ。

「もしもし」

「ー優斗くん!

柚花が…

とにかく早く来て!!」

俺は走り出していた。

「俺、ちょっと帰るわ」

バスに乗った。

でもこんなときに限って信号に引っ掛かる。

「成南病院前、成南病院前」

走って降りた。

向かうのは柚花の病室。

人が集まっていた。

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