大好きだよ、今も。
勉強を始めること、2時間。


日が傾きかけている。


「じゃあ、今日はここまで!中庭に散歩に行ってみる?」


「うん!!」


点滴台を押しながら歩いてくれる。


中庭に行く途中、優斗くんのお父さんで、私の主治医の前田先生がいた。


「おぉ、柚花ちゃん。優斗も。体調はどうだい?もうそろそろ暗くなるから、早く帰ってきなさいね。」


優しくて、小さい頃からお世話になってる。


中庭についた。


「柚花、体調どう?」


「うん、大丈夫。」


「寒い?、震えてるけど。」


「ちょっとだけね。」


何も言わないで、そっと自分のコートをかけてくれる。


優しいな。


「あした、透析だ。」


「そっか。じゃあ、早めに来るよ。」


あたりはいつの間にか真っ暗になっていた。


「体調崩すといけないし、もうそろそろ帰ろうか。」


両親が海外で仕事をしていて、お見舞いに来れないから、優斗くんが帰っちゃうと寂しい。


「うん、戻ろう。」


こんな時は中庭から病室まであっという間。


「じゃあ、またあした。透析頑張ってね!」


「うん、またね。」


明日も楽しみだ!
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