大好きだよ、今も。
放課後。

優衣に、一緒にカフェいっておしゃべりしない?って誘われた。

学校から歩いて5分のおしゃれなカフェ。

「柚花って、何県からきたのー?」

軽いノリだった。

悪意はない。

「…うん、それは…」

気まずい沈黙。

「ごめん、なかったことに…

「いいよ、優衣には聞いてほしいの。」

こうして私は優斗くん以外のひとに病気について話した。

「実はね、わたし、病気で、小さい頃から入院してたんだ。

だから、高校に行ってなかったのもこのせい。

中学はなんとか卒業したけどね。

週2回透析をしないといけないの。」

そう言ってブラウスをまくり、シャントを見せる。

< 28 / 176 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop