彼が嘘をついた
軽く意識を失ったみたいで、気づいたときには彼のものが宛てがわれ、
「挿れるよ。
初めてだから痛いと思うけど…我慢して!」

その言葉と共に、一気に入ってきた。
それと同時に唇を塞がれる。
深いキスをしながら、ゆっくりと私の中に入ってくる。

そして…
「…奥まで入ったよ」
「………っ!」
その言葉に涙が溢れた。

指で涙を拭ってくれる彼。
ギュッと抱き着いた。

「…でも、まだだから。
これから動くから。もう少し、頑張って」
そう言うと同時に、私を離すと動きはじめる。

……気づかなかったけど、見上げた彼は額に汗を流して、今まで見たことのない"男"の顔をしていた。
その姿に、ドキっとした。

「あっ…遥、ヤバい!」
そう言って、動きを速める彼。
…痛かったけど、頑張って耐えた。
そのうち、
「遥、イクよ」と私の中に深くピストンして、そのまま絶頂に達した。

私はまた軽く意識を失って、気付けば彼の腕枕で寝ていた。
…下着も着けないまま、タオルケットに包まれて…。

彼の穏やかな寝顔がかわいくて、ちょっと見惚れてしまったけど、もう1度そのまま眠りについた。

次に目覚めたときは朝になっていて、身体の痛みと共に、彼が遺したキスマークにも気付き、幸せを感じた朝だった。





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