彼が嘘をついた
全試合が終わり、参加者全員で体育館の片付け·掃除をする。
その後解散になったのだが、夜には"懇親会"と称した飲み会がある。
うちの会社の幹事らしい村井さんが、出欠を確認している。

「オーイ。
二宮と五十嵐は懇親会どうする?
あっ!女性も参加OKだけど、坂本さんたちは?
ちなみに、高野さんと佐倉美幸さんは出席です」

「はぁ、マジ?
真由子、参加するって?
じゃあ、俺も参加で」

そう答えたのはヒロくん。真由子が参加と聞いて、心配なんだろう…

「俺と遥は、ちょっとだけ顔を出します」

「…お誘いありがとうだけど、私と楓恋は出ないわ。
じゃあね、お疲れ様でした!」

各自で出欠を告げると、私たちは会場を後にした。
みんなで駅までの道をゆっくり歩く。

「二宮くんに五十嵐くん、今日はお疲れ様!
2人のカッコイイところ、たくさん見せてもらったよ。ありがとう」

そう話を切り出したのは美鈴先輩。

「ホントですね。
他の社の女の人たちも、目をハートにして2人を見ていたし…」

合わせて楓恋もそんなふうに言う。

「坂本さんにも、西崎にも、そんなふうに言ってもらえて嬉しいです。
あっ…!お弁当もありがとうございました!」

そう返したのはヒロくん。


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