彼が嘘をついた
そうしているうちにお寿司が届いた。
それに、叔母さんが作ってくれたお味噌汁と筑前煮·茶碗蒸しに胡麻和えで会食が始まった。
いつものお寿司屋さんの出前に、叔母さんお手製の和食は美味しいはずなのに、父と兄が言う"大切な話"が気になって、叔母さんには悪いけど、今日は砂を噛んでいるみたいだ。
……全然味気無い。
それでも無理して完食させた。
叔母さんが、食後のお茶を配り終わると、兄が本題に入った。
「なぁ遥。
お前に、お見合いの依頼が来ているんだが…」
「はっ…?お見合い?」
「そう、お見合い!」
「…どういうこと?
私、お付き合いしてる人がいるの、お兄ちゃんも知ってるよね?」
「あぁ、知ってる。
それでも、この話は受けて欲しいんだ。
頼む!相手からの強い要望で…
"五十嵐デパート"との契約がかかってるんだ。
会うだけでいいから…」
懇願する兄を見つめる。
でも、ちょっと待って!
"五十嵐デパート"って、確かヒロくんが営業に行ってるところじゃない?
そう思って、ヒロくんに視線を移す。
「ごめんな遥。
俺だけじゃ無理だから、晃くんにも手伝ってもらって。
そしたら先方に、晃くんが社長の息子で、妹がいるって知られて…。
それで、先方の社長の息子と、見合い話が出たんだ…」
ヒロくんが補足でして教えてくれた。
それに、叔母さんが作ってくれたお味噌汁と筑前煮·茶碗蒸しに胡麻和えで会食が始まった。
いつものお寿司屋さんの出前に、叔母さんお手製の和食は美味しいはずなのに、父と兄が言う"大切な話"が気になって、叔母さんには悪いけど、今日は砂を噛んでいるみたいだ。
……全然味気無い。
それでも無理して完食させた。
叔母さんが、食後のお茶を配り終わると、兄が本題に入った。
「なぁ遥。
お前に、お見合いの依頼が来ているんだが…」
「はっ…?お見合い?」
「そう、お見合い!」
「…どういうこと?
私、お付き合いしてる人がいるの、お兄ちゃんも知ってるよね?」
「あぁ、知ってる。
それでも、この話は受けて欲しいんだ。
頼む!相手からの強い要望で…
"五十嵐デパート"との契約がかかってるんだ。
会うだけでいいから…」
懇願する兄を見つめる。
でも、ちょっと待って!
"五十嵐デパート"って、確かヒロくんが営業に行ってるところじゃない?
そう思って、ヒロくんに視線を移す。
「ごめんな遥。
俺だけじゃ無理だから、晃くんにも手伝ってもらって。
そしたら先方に、晃くんが社長の息子で、妹がいるって知られて…。
それで、先方の社長の息子と、見合い話が出たんだ…」
ヒロくんが補足でして教えてくれた。