彼が嘘をついた
朝方5時に、3人は帰って行った。

3人を見送り、私は兄に電話をかけた。
兄は私からの電話を待っていたようで、すぐに電話に出てくれた。
まずは昨日のお見合いについて、真剣に考えたいから、返事を待って欲しいと伝えた。
合わせて、会社を辞めたいこと、実家に戻りたいことも言ったら、
「とりあえず、今日の午後、うちに来い!
その時に、ちゃんと話しを聞くから」と言われた。

私は「分かった」と答えて電話を切る。
そのまま布団に横になり、11時にアラームをセットして、目を閉じると眠りについた。


5時間ほどの睡眠だけど、お見合いの疲れもあり、かなり深い眠りについたみたいだ。
アラーム音で目を覚ますと、すぐにシャワーを浴びた。
髪を乾かし、着替えてメイクをして、出かける準備をして家を出た。
途中、カフェでランチを食べて、兄に連絡をして実家に向かった。
実家には、父と兄、それにヒロくんが待っていた。

キッチンで4人分のコーヒーを入れて、リビングに置いた。
私の分はカフェオレにして、砂糖を入れて1口飲んだ。

「…晃から話しは聞いたが…。どういうことか、説明してもらおうか」

父も、ブラックのまま1口飲んで話し出した。
私は真っすぐに父を見つめて話し始めた。





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