彼が嘘をついた
気づいたらセーターは脱がされ、パンティーだけになっていた。
隼人くんも、ボクサーパンツだけだ。

私の上半身には、彼がつけたマークがたくさんあった。
たくさん愛された印。
だけど、そろそろ最後。
彼の指が、私のパンティーを掴んだ。合わせて腰を上げると、すっと脱がせてベッドの下に置いた。
彼もボクサーパンツを脱ぐと、私に覆い被さる。

「遥、いい?」

ここまで来たら、拒否するなんて出来ない。
私も彼が欲しい。
理屈ではなく、身体が、心が、彼を求めてる。
私は大きく頷いて、彼を迎え入れた。




☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

隼人くんに抱かれたあと、私は疲れて眠ってしまったみたいだ。
目を覚ましたときは、裸のままで彼のベッドの上。
隣には彼がいて、私を見つめていた。

「…………!!」

恥ずかしくて、布団を頭まで被った。

「ごめん、遥。無理させたな。
お前が寝てる間に、大樹が来たよ。
今日は先に帰るって。
メールするって言ってたから、見てみたら?」

隼人くんはそう言って、私の携帯を渡してくれた。
そのまま彼は、寝室を出ていく。
メールは2件来ていた。
1件はヒロくんからで、もう1件は美鈴先輩から。
まずは、ヒロくんからのメールを開いて見る。
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