彼が嘘をついた
会計をして車に行く。
マンションまでは5分ほどで着く。
「夕食、私の部屋で作るから。
7時くらいでいい?」
「あぁ、頼むよ」
「うん」
「あっ…。あと、荷物は自分で出来るから、大丈夫。
じゃあ、7時に遥の部屋に行くから」
そんな会話をして、マンションの部屋の前で別れた。
部屋に入り、買ってきた物を冷蔵庫にしまう。
同時に考える、五十嵐くんのこと。
家族や親戚以外の人に食事を作るなんて、初めてのことだ。
もちろん、料理は好きだけど…
そう言えば…
ヒロくんは夕食、どうするんだろう?
料理、ほとんど出来ないはず。
真由子が作るの?
…いや、それもないな。
真由子から、"食事に行った"と言う話や、"〇〇が美味しい"って話はたくさん聞いたけど、"料理を作った"なんて話は、1度も聞いたことがない。
ヒロくんは、料理上手なお母さんの家庭料理を食べて来た人だ。
真由子とは、食事の面から合わないように思う。
でも…
私が気にすることじゃないよね。
お蕎麦と天麩羅以外にも作れる物はないか―
私は冷蔵庫の中を調べ始めた…
マンションまでは5分ほどで着く。
「夕食、私の部屋で作るから。
7時くらいでいい?」
「あぁ、頼むよ」
「うん」
「あっ…。あと、荷物は自分で出来るから、大丈夫。
じゃあ、7時に遥の部屋に行くから」
そんな会話をして、マンションの部屋の前で別れた。
部屋に入り、買ってきた物を冷蔵庫にしまう。
同時に考える、五十嵐くんのこと。
家族や親戚以外の人に食事を作るなんて、初めてのことだ。
もちろん、料理は好きだけど…
そう言えば…
ヒロくんは夕食、どうするんだろう?
料理、ほとんど出来ないはず。
真由子が作るの?
…いや、それもないな。
真由子から、"食事に行った"と言う話や、"〇〇が美味しい"って話はたくさん聞いたけど、"料理を作った"なんて話は、1度も聞いたことがない。
ヒロくんは、料理上手なお母さんの家庭料理を食べて来た人だ。
真由子とは、食事の面から合わないように思う。
でも…
私が気にすることじゃないよね。
お蕎麦と天麩羅以外にも作れる物はないか―
私は冷蔵庫の中を調べ始めた…