オトナチック
「やっと俺とヨリを戻す気になったか」

嬉しそうな声になった新一に、
「あなたのところには絶対に戻らないわ」

私は言い返した。

「まだそんなことを言ってるのかよ」

新一が毒づくように私に言った。

「私は彼から離れたから嫌がらせをやめて欲しいと電話をしにきただけ。

私が彼のところにいることが、あなたは気に入らなかったんでしょう?

気に入らなかったから、彼にケガを負わせた」

「ずいぶんな言いがかりだな。

何で俺が杉下とかって言うヤツにケガを負わせないといけないんだよ」

毒づくように言い返した新一に、
「やっぱり、全部あなたの仕業だったのね」

私は言った。
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