オトナチック
「それに関しては、本当に悪かった。

長い間つきあってきたお前と言う存在がいながら、他のヤツへと視線を向けてしまったことは謝る。

だからお前も許して俺のところに…」

そう言った新一をさえぎるように、
「絶対に許さないし、絶対に戻らない!」

私は怒鳴った。

「謝るから戻ってきてくれ?

私を裏切って、そのうえ彼に嫌がらせをしてケガまで負わせたくせに、一体何を言ってるの?

虫がよ過ぎるにも程があるし、頭がおかしいにも程があるわ!」

「芽衣子、話を聞いて…」

それでも話を続けようとする新一を、
「もう2度とあなたのところには戻らないし、ヨリを戻さない!

もう2度と私の前にも彼の前にも現れないで!

言いたいことはそれだけよ!」

私はさえぎるように怒鳴った後、電話を切った。
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