オトナチック
チェックアウトを済ませると、会社に出勤した。

「――眠い…」

制服に着替えて自分のデスクに腰を下ろすと、あくびをした。

一時的とは言え、嫌がらせから離れたら眠れるかと思ったが、全く眠ることができなかった。

杉下くんのことが心配だったからだ。

今日も新一からの嫌がらせを受けていないだろうか?

そのせいで、寝不足になっていないだろうか?

そう思っていたら、
「おはよう」

聞き覚えがあるその声に視線を向けると、杉下くんが隣のデスクに腰を下ろしていた。

寝不足になっている様子は特にない。

そのことにホッとしながら、
「おはよう」

いつものようにあいさつを返したその時だった。

「きゃーっ!」
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