オトナチック
「全部私のためだったの…？」

呟くように聞き返した私に、
「俺だって結構考えてるんだよ。

何をしたら高浜が話してくれるんだろうなって思ってた」

答えた後、杉下くんは私から目をそらした。

「それで昨日の昼休みにお前が元恋人と揉めているところを見かけて、あいつが全ての原因だったって言うことがわかった。

あんなところを見られたって言うのに、高浜は答えてくれなかったけどな」

そう言った杉下くんに、
「ごめんなさい…」

私は謝った。

「もう謝るな。

これで問題は解決したことだし、高浜も元恋人から悩まされることはなくなった。

何より、高浜にケガがなくてよかったよ」

言い終わった後、杉下くんは私を見つめた。
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