オトナチック
今日の朝ご飯は外で食べることにしよう。

寝ている杉下くんを起こさないようにと気をつけながら、私は家を出た。

何だかドロボーをしている気分だ。

そう思いながら、音を立てないようにドアを慎重に閉めた。

マクドナルドで朝ご飯を食べた後、電車の中で少しだけ仮眠をとった。


「お先に失礼しまーす」

「はい、お疲れ様でしたー」

いつものように仕事を終えると、私はオフィスを後にした。

「あー、眠い…」

早く家に帰って、ご飯を食べて、お風呂に入って、すぐに寝よう。

一晩中起きていたのは、大学の時以来ではないだろうか?

正直なことを言うと、徹夜をする年齢ではないなと本当に思った。
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