オトナチック
スマートフォンを確認して見ると、杉下くんからの着信はきていなかった。

まだ寝ているのかな?

もう起きていてもいいような気がするけど。

そう思いながら、着替えを済ませると会社を後にした。

駅を出て家に向かっていたら、
「あの…」

誰かに声をかけられたので振り返った。

「あっ…」

そこにいたのは、寺本さんだった。

「えーっと、何でしょうか?」

私は寺本さんに聞いた。

「実は、あなたに伝言をお願いしたいんです。

杉下和泉さんに伝えてもらえませんか?」

そう言った寺本さんに、
「え、ええ…」

私は首を縦に振ってうなずいた。
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