オトナチック
葬式はおばあさんの希望で、身内だけで行われた。

「お疲れ様、杉下くん」

無事に葬式が終わって声をかけた私に、
「高浜もお疲れ様。

手伝ってもらって悪かったな」

杉下くんが答えた。

「私が手伝いたいって言ったから気にしなくていいよ。

とにかく、今日までお疲れ様」

そう言った私に、
「ありがとう、高浜」

杉下くんは大切そうに骨壷を抱えた。

「ばあちゃん、長い間お疲れ様。

後はゆっくりと眠っていていいよ。

今まで俺のことを育ててくれてありがとう」

骨壷に向かってそう声をかけた後、杉下くんは大切そうにそれをなでた。
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