迷 ~これが全てのはじまりだった~


学校帰りにいつもの道を歩いていると、ふと何かに誘われるように立ち止まり横を見る。


そこにはまるで昭和初期を思わせる古びた佇まいの、『迷』と書かれた看板のあるお店があった。




「ここにこんな店、あったっけ?しかも『迷』なんて変わった名前…」


初めて見たこの店は、二年程この道を通って学校に通っていたのに全く気付かなかった。



黒くくすんでいる木材のこの壁からは、かなりの年数が経っている事が伺える。


1階建てのこの店の扉はとても重そうな木製扉で上半分がガラスになっているが曇りガラスの為、店内の様子が全く見えない。





気味が悪い…



それが第一印象だった---


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