短編 妄想ガール


なのにこれじゃあ

まるで私が何がなんでも
日比谷くんと一緒に帰りたいみたいじゃん



いや、実際のところそうなんだけど…



この計画のいいところは
偶然を装って一緒に帰ること


そう!それは相手に自分の気持ちがバレないかつ一緒に帰れるという最高の計画なのに…


今、まさに計画とは
全然違う展開になってしまった。


というか最初から間違っていた

まず机の上で爆睡するという失態


はぁ、自分馬鹿じゃん

確かに寝心地良くて
最高の熟睡時間だったけど


とりあえず

どうすればいいんだ?

いっそのこと正直に

『一緒に帰りたくて…!
追いかけてきちゃった!てへ♡』みたいな



…。そんなこと言えるわけないよね?
私が語尾に♡とか付けられるわけないよ




『あ!気づいたら追いかけてた…
日比谷くんのこと…』




いやいや!
こんなこと言えるのは王道少女漫画の
主人公だけだよ

私なんかが言えるわけないし…







どうする?

どうすれば……!!!
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