幸せのかけら
ーーーーーーいつもと違う風景。
気の知れた友人。
そんなの、楽しいに決まってる。
"ーーーナンパ失敗したみたい"
"だろーな"
どこか残念な奴らに苦笑いしつつ、サーフボードを手に取る。
"匠、もう一回いこ"
"はいはい"
波に乗るタイミングや、コツを聞きながら海へ向かう。
"ーーーあの、すみません!"
その声に振り向くと
"…………良かったら私達と遊ばない?"
同い年くらいの女、2人。
焼けた肌に合う黒のビキニと白い肌に映える赤いビキニの2人組。
"サーフィンしてるの見てて、格好いいなと思って。
声かけちゃった"
バチっと匠の目が合う。
"…………悪いけど、これからまたサーフィンするんだ。
だから遊べない"
"ここで見てて待ってる!
目の保養だし"
"いや……"
"ね、お願い。
私ここ地元だし、美味しいお店知ってるよ?"
腕を絡められるが、サーフボード持ってて上手くかわせない。
"ムリ。彼女いるから"
"今ここにいないなら、いいでしょ?
一晩くらい楽しもうよ?"
押し付けてくる胸。
計算された上目遣い。
我慢できなくて口を開こうとすると