幸せのかけら







ーーーーーーー居酒屋の外へ出て、スマホとにらめっこ。



じっと見てると、愛から電話がかかってかた。








"……………もしもし?"


"響、久しぶりー。
声聞こえてる?"



ーーーすっかり耳に馴染んだ声。
少しノイズがするが、しっかり聞こえる。



"ん。ちょっとノイズするけど
これ国際電話?"

"うん!
学生の特典で、30分無料通話できるからしてみた。
今結はお風呂"



電話の相手を自分にしてくれたことに、嬉しくなる。







"沖縄、楽しい?"

"サーフィンしたり、今アグー豚のしゃぶしゃぶ食べてる"

"サーフィンできたの?"

"まあ、匠に教わって"

"みたいなー、響のサーフィン姿"



ーーー自分ばっかり話してる気がして、話をこっちからふる。



"ーーーそっちは?"

"凄く楽しいよ‼
ご飯も美味しいし、多国籍だから、いろんな国の文化がみれて"

"そう"

"念願のインフィニティプール入った写真とか、今度見せるね"


"…ヨーロッパ旅行、もう1週間後だもんな"



とてもあっという間なが気がする。
だけど




"早い響に会いたい。
ちょっと寂しくなってきちゃった"





先に言われしまいが、タイミングをなくてしまう。

さっきのナンパで、愛のこと考えてたからなおさら先に伝えたかったのに。








"……俺の方が会いてーわ"


ーーーでも、やっぱりちゃんと伝えたい。







"ーーーーーーお土産楽しみにしててね"






きっちり30分電話して、居酒屋に戻った。


ーーー愛といない時間も、大切な時間。

一緒にいる仲間との時間を楽しもうと、改めて思った。









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