幸せのかけら
"ーーー響、イタリア語話せるの?"
"いや、全く"
"だって、今ーーー"
"簡単な質問は、一応調べた。
もし発音おかしかったら、書いたやつ見せようと思ったけど案外いけるもんだな"
ーーーちなみに、あれしかイタリア語話してないから。
と、地図を頼りにオススメのお店へ。
"ーーー響、かっこよすぎ"
"どーも。
せっかくなんだから、美味しいの食べたいだろ?
ある程度調べたけど、こーゆうのも悪くない。
地元の人の意見は間違いないだろ"
今は自由行動の時間。
もちろん日本で下調べはしてるけど、ここだけは!というポイントだけで、あとはぶらぶらして決めようと話していた。
"そーゆう、人任せにしないとこ
好き"
"お互いさま。
愛だって、どこで両替したらいいとか、マナーとか調べてくれただろ。
2人の旅行なんだから、そこはちゃんとしたい"
なんとかレストランにたどり着き、ほぼボディーランゲージでやり通す。
おかげで、美味しいピザに出会えた。
大きなピザを頬ばりながら、突然始まる音楽にレストラン内は盛り上がり、私たちはひたすら笑っていた。