幸せのかけら





"ーーー響、イタリア語話せるの?"

"いや、全く"

"だって、今ーーー"

"簡単な質問は、一応調べた。
もし発音おかしかったら、書いたやつ見せようと思ったけど案外いけるもんだな"



ーーーちなみに、あれしかイタリア語話してないから。

と、地図を頼りにオススメのお店へ。





"ーーー響、かっこよすぎ"

"どーも。
せっかくなんだから、美味しいの食べたいだろ?
ある程度調べたけど、こーゆうのも悪くない。
地元の人の意見は間違いないだろ"





今は自由行動の時間。


もちろん日本で下調べはしてるけど、ここだけは!というポイントだけで、あとはぶらぶらして決めようと話していた。







"そーゆう、人任せにしないとこ
好き"


"お互いさま。
愛だって、どこで両替したらいいとか、マナーとか調べてくれただろ。
2人の旅行なんだから、そこはちゃんとしたい"






なんとかレストランにたどり着き、ほぼボディーランゲージでやり通す。

おかげで、美味しいピザに出会えた。






大きなピザを頬ばりながら、突然始まる音楽にレストラン内は盛り上がり、私たちはひたすら笑っていた。








< 110 / 160 >

この作品をシェア

pagetop