幸せのかけら
"ーーーーーー私ね、ちょっと不安だったんだ"
"何が?"
"これだけ長く一緒にいて、嫌なところ見られないかなって"
ホテルでの時間。
明日のプランをおさらいしつつ、ちょっと探ってみる。
"あー、確かに自分とは違うなと思う時もあるけど"
"え!いつ?"
思いがけない発言に詰め寄る。
"ーーー俺はどっちかというと常に綺麗にしておきたいけど、愛は最終的に綺麗にすればいいと思ってるからかおおざっぱだなとか
あんまり俺はお風呂入ってない状態でベッドにダイブしたりしないなとか"
"う……私全然気にしてなかった"
整理整頓が苦手で、現に今もいろんなとこに私の荷物が置いてある。
ベッドにダイブも清潔な状態を保ちたい人にとっては考えられないよね。
"ーーーーーーでも、あちこちに愛のモノがあるとなんか嬉しくなるし、疲れたーってベッドでゴロゴロする楽しさも知った"
"え?"
"だからそこは気持ちの問題だって。
もちろん嫌な部分が見えて指摘するかもしれないけど、俺、愛のことならおおかたは受け入れられる気がする"